「人間は幸せにならないようにできている」?

母の日を来週だとすっかり勘違いしていて焦った青園シュウです。

今日は先日ラジオで、歌とお笑いのライブやコラムの連載をしている、ものまねで有名な「清水ミチコ」さんがインタビューに答えていて、その時の内容がとても印象的で、潜在意識の観点からも思う所が沢山あったので、ちょっとそれを書いてみますね。

清水ミチコさんが、このコロナ渦でも、動画配信など、精力的に活動していく中で『あきらめが早い方がうまくいく』と実感していると言っていました。

『弱さをさらけ出した方が、人との繋がりを生む』

ご自身のYouTubeチャンネルの視聴率や、TwitterなどのSNSでエゴサーチしていた時もあったそうなんですが、人から褒められると『よし、もっとこの期待に沿うようにしよう!』と思う自分がいて、これじゃーいかんなー・・・と思って一切やめたそうです。 そしたらすごく生きやすくなり、今はあまり人の意見や反応は気にしないようにして、自分の好きなことをやっていれば誰かついてきてくれるかな?・・・と言う感じでやられているそうです。

それと、こんな体験談も……以前オアシズの光浦靖子さんと森三中の黒沢かずこさんと弟さんと4人で石垣島のに釣りに行った時、地元の知り合いの漁師さんがプライベートで行く、たくさん釣れる場所に連れて行ってくれたそうなんです。あまりに釣れるので楽しんでいたら、途中でその漁師さんが『もうやめよう!』と言って引き返したそうなんです。『なんで?すごく楽しかったのに?』と言ったら『これ以上やると仕事になるんだ』とおっしゃって、なるほど!・・・と思ったそうです。

毎日一生懸命やってると、それは楽しみではなく、義務になってしまう・・・そういう事だと思います。

日本人は特に、この「一生懸命」と言う言葉が大好きなようで、かなり「美化」していますよね。もう頭の中に染み付いているようにも感じるのですが、単なる一生懸命だけでは、それ自体には「なんの価値もない」と言う事を、もう理解しないといけない時代になっていると思います。

「意味のある一生懸命」「幸せな一生懸命」これが大切だとあらためて感じました。

それとこんな話もされていました……20代前半の頃『どうして自分ばかり面白くないのか?ついてないのか・・・せっかく働いて貯めたお金も全部歯医者代に消えるなど・・・これからもこんな人生の繰り返しなのかな?』と人生がつまらないと落ち込んでいた時に、その時のアルバイト先の尊敬する先輩に相談したらしいのですが、普通は『頑張れば明日はやってくる!』とか、前向きな事を言われるかと思いきや『人間は幸せにならないようにできてるのよ・・・だから頑張るとか頑張らないとかじゃなくて、淡々と受け止めないといけない。良い事があったら喜べばいい』と言われ、目からうろこだったそうです。

この言葉を今でもガムの様に、何かあったら思い出して噛み続けているそうです。

これも、アドラー心理学や、マインドフルネスなどの考え方とも合致し、こんな素敵な先輩に巡り合え、もらった言葉が一生の支えになっているなんて本当に素敵だな・・・と感じました。

私たちの周りには、自分でもどうしようもない事が起きたり、自分では解決できない事に悩んだりすることは多々あると思います。 例えば最近だとコロナの問題や地震や戦争、環境問題など、どうしても心配やストレスのもとになってしまうことからは避けられないこともある。 でも少し視点を変えれば、まだまだ選択肢は沢山あるし、今この瞬間に意識を向ければ、毎日温かいご飯が食べられている事、おいしいコーヒーを飲む時間がある事、好きな人と話したり、好きな事を楽しんだりする時間がある事、安全な場所で寝られること、などなど・・・それらに感謝し、ただただ「味わう」ということも出来る。 これは決して「現実逃避」などではなく、いまこの瞬間の自分に集中し、感謝して生きる、と言う前向きな感覚であり、それが責任でもあると思います。

それと、この清水ミチコさんのアルバイト先の先輩の方の話で『人間は幸せにならないようにできてるのよ・・・』の部分ですが、これは恐らく「顕在意識」での部分のお話かと思いますが、人間の脳、特にこの「顕在意識」は、なるべくエネルギーを使わないように、脳が楽できるように、と言う視点で動いており、不幸なことやネガティブな事をなるべく忘れないようにできているんですね。その方が人間は行動に制限をかけるし、何かに意欲的に挑戦しようとか思わなくなる。 そうすれば無駄な脳のエネルギーも使われなくれ済む、と「顕在意識」は思っていて、都合がいい。だから常に人間をそういう方向にコントロールしているんですね。

これでは幸せにはなり得ませんよね。

かといって、そのまま「顕在意識」に従って言いなりになっていたら、いつまでたっても幸福にはならない・・・

なので、「顕在意識」には逆らわない。 それが本当の意味での「頑張らない」と言うことでもあると思います。

「頑張らない」「諦める」は決してダメなことでも、弱い事でもなく、人間の幸せな選択の経過の中にある一つの過程であり、結果、その人が幸せを感じ、幸福感を感じればそれが正しい選択なのだと思います。

これを理解し、受け入れた先に来るのが「潜在意識」の開放であり、その「潜在意識のシステム」に身を任せて生きる、と言うことで初めて「幸福感」「理想の自分」を手に入れる事が出来るのだと思います。

清水ミチコさんは、仕事や人との繋がりの中で、恐らくもともと「潜在意識」を開放する術を自然に身に着けていて、頑張らない事で「顕在意識」の壁を開放し、ゆっくりかもしれませんが、歳を取るごとに幸福感や自分の「夢」が少しずつ叶っていったのだと思います。

私は清水ミチコさんの「松任谷由実」さんや「森山良子」さん、「桃井かおり」さんや「大竹しのぶ」さんのモノマネが大好きで、何度も見ていますが、こういった芸で人を沢山幸せにしている人は、逆に人からも同じぐらい何かを受けっとっていると思いますし、それが彼女の生きがいや「潜在意識」の扉の開放にもつながっているんだと思います。