「マインドフルネスってなに?」の4回目です。
「マインドフルネス瞑想」は大体どんなものか?と言うのはわかっていただけたかと思います。
具体的な瞑想のやり方の5つの内の、2種類解説しましたが、残りも簡単に説明しますね。
「歩行瞑想法」
私たちは、日常生活の大半の事を無意識に流して過ごしています。
それは考えなくても出来る程ルテーン化し、慣れてしまっているからなんですが、「歩行瞑想法」は、日常生活の中で注意することを取り入れ、集中するためのトレーニング方法です。
これを行う為には、普段歩きなれた道で、出来るだけ信号や交差点などのない場所が良いでしょう。
歩行者専用道路などが安全性の面からもベストですが、毎日の通勤通学の道を利用して、出来るだけ持続的に行う事の方を優先してみてください。
まず、周りの風景は見ようとせずに、視線は前方だけに固定してください。
意識的に普段よりは少し遅い速度で歩きながら、呼吸や足裏が地面を感じる感覚、全体の筋肉の動きや、自分の内部に出来るだけ意識を集中してください。
かかとや足裏から感じるアスファルトのゴツゴツした感覚、タイルの平坦で無機質な感覚、土のやわらかい感覚など、特に地面からの刺激やその変化にも集中します。
それからかかとが受ける衝撃、肘や膝や手の動き、手や顔に当たる空気や風の温度や感覚も同時に感じて味わいます。
身体のすべての動きを感じて、只々味わう。これだけに全てを集中します。
座って行う場合や寝て行う瞑想法と同じく、途中で周りの風景が気になったり、何か雑念が出てきた場合は、身体のどこかの感覚を感じてそこに意識を戻す、と言う事をしてください。
とにかく「ジャッジ」はしない。これが最も大切です。
「食事瞑想法」
4つ目は普段の食事に取り入れられる方法です。
具体的には、まずは食べるものを観察すること。
この時の気持ちとしては、今までに食べたことのない食べ物を見るかのように、ただその食べ物を観察し、脳に認識させます。
例えば、ご飯であれば「小さいつぶつぶだなー・・・何かべたべたして粘着力もありそうだなー・・・どんな味がするんだろう?・・・」などと想像し、その感覚を感じ取ります。
ちょっと滑稽に感じるかもしれませんが、この「観察」「感覚の想像」「初めての感覚」を脳に植え付ける事がとても大事で、理由を説明すると長くなるのですが、とにかくこれは「マインドフルネス瞑想」においては大切なエレメントの一つですので行ってみてください。
次に、口の中の物のあらゆる感覚を味わいます。
お箸が唇にふれる感覚、食べ物を舌に載せた感覚、嚙んだ時の感覚。
そして味や香りが鼻に抜ける感覚、歯でかみしめる硬さや柔らかさの感覚、最後ののど越しなど。
それらの感覚をただひたすら感じ、味わう事。
これも「ジャッジ」は一切しない事。
他の瞑想法と同じで、雑念が出てきたら口の中の感覚に意識を戻してください。
普段、テレビを見たり、スマホを見たり、誰かと話をしながら食事をしている、いわゆる「ながら食べ」が習慣となっている方には意外と難しい事かもしれませんが、1度でもこの瞑想法を行ってみればわかりますが、食事と言うのは人間にとってとても大切なものであって、決して空腹を満たすだけのものではなく、脳の刺激や、脳の栄養の為にも大変重要だったんだ、と改めて感じるのではないかと思います。
ある大学の調査によると、5歳までに、ある程度歯ごたえのある物を、テレビや他に気が散るものを置かず、きちんと食事に集中させた場合と、そうじゃない場合とでは、脳の知能指数に4割以上の差があった、と言う結果もあり、噛む事と食事に集中することで、それが脳の刺激となり、脳の発達に大きな差が出たことも科学的に証明されています。
ですから、特に脳の発達が未熟な5歳未満のお子さんにはファーストフードはやめ、和食を中心とした「噛む」食事と、集中出来る食事環境を与えるか与えないかで、将来が大きく変わってくると言う事なんです。
また、認知症になりやすい人となりにくい人の特徴も、よく噛む食事法や噛む食材を食べているか?やわらかい食事に偏っているかでかなりの差が出る事も証明されているので、この「食事に集中し、よく噛む」と言うのは「マインドフルネス瞑想」にとどまらず、特に現代人にとっては大切なことなんだと思います。
もう一つ、嬉しい効果としては、ダイエットにも効果が高く、「ながら食べ」や「早食べ」が習慣になっている人は太りやすい、と言う科学的データーもあり、これを本来取るべき適切な栄養量に戻してくれるのもこの「食事瞑想法」の特徴で、脳が身体にとって必要なだけの栄養が取れた段階でちゃんと満腹メーターが作動し、教えてくれるんですね。
このメーターが壊れてしまっていると、必要以上に食べ物を接収してしまい、余分なカロリーを取ってしまうと言われています。
是非今日から「ながら食べ」はもうやめて、この「食事瞑想法」を是非行ってみてください。
脳にも身体にもベストな方法だと思います。
最後の瞑想法は「慈悲瞑想法」です。これは健全で健康的に「幸せ脳」を作るうえで一番大切で有効な「マインドフルネス瞑想」の一つなんですが、これは個人的にもなるべく丁寧にご説明したいので、また次回解説しますね。
ではでは(^_-)