マインドフルネスってなに?❷

コーヒーには無調整豆乳派の青園シュウです。

昨日に引き続き「マインドフルネスってなに?」の続きになります。

「マインドフルネス」が、今や世界中に広がって、数々の書籍になったりセミナーなども行われている事はお話しましたが、その為に、実に多くの様々な定義を提唱する人が増え、カオスな状態にもなっているので、何が本筋かがわからなくなってきている感もありますが、実際に基本となる外せない考え方や理念をまとめると、以下の2つに集約されると思います。

1:自己判断はしない

自分の今の状況がどのようなものであっても、評価や判断は一切せず、完全に受け入れる「受動」の気持ちで、その状態をありのままに観察します。

普段私たちは、自分の状態や出来事を「良い、悪い」「好き、嫌い」「善、悪」などの判断に基づいて「評価」をすることが習慣になってしまっています。

これは明らかに「顕在意識」の思考の特徴の一つなんですが、この結果、客観的な視点を持つことが難しくなり、「不安」「偏見」などの感情を自らが作りだしてしまい、その感情にかられて機械的に反応してしまう事も少なくありません。

これが「ストレス」の原因であり、現実がどうか、と言うことよりも、もはやそれとは関係なく、人間は自ら不安やストレスを自分で作り出している、と言うことでもあるんですね。

私の好きな名言の一つに

『人間は自分が幸福であると言う事を知らないから不幸なのである』ドフトエフスキー(feodor dostoyevsky)

と言うのがあるのですが、この顕在意識の特徴を良く表していると感じます。

自分の今の状態を自己判断せずにそのままを受け入れ、ありのままでいる事が出来るようになると、出来事や自分の状態をハッキリととらえることが出来るようになり、冷静で適切に対応出来るようになるのです。

2:「今、この瞬間」だけに意識を向ける

マインドフルネスの基本概念では、私たちは普段、身の回りで起きた出来事や、感じる事、情報として得た事等に対して、自動的に反応したり、更に、過去の出来事や未来の事まで考えたりして、実に多くの注意力と脳のエネルギーを『浪費』していると考えます。

「今、この瞬間」だけに意識を向けると、外部の出来事に気を取られなくなる為、心が穏やかになり、洞察力(第六感)も高まります。

また、浪費していた注意力を集めて利用すれば、今まで不安や恐怖に襲われていた状態においても、より冷静に対処出来るようになり、穏やかな気持ちでいられるのです。

どうですか?「マインドフルネス瞑想」の2つの大切な理念を理解していただけましたでしょうか?

私はこの理念を最初に知った時、本当に「目から鱗」と言う気持ちで、頭の中のモヤモヤが少しずつ晴れていく予感がしました。

現代、私たちが置かれている状況や環境と言うのは決して単純な物ではなくなり、情報や生活様式が複雑化し、更に最近ではロシアの侵略戦争、新型コロナウイルス、円安ドル高や物価高騰、と、実に数々の「問題」が押し寄せています。

それらは「情報」と言う形で、新聞やニュースなどで私たちの日常生活にグイグイと入り込んできて、私たちの脳を圧迫し、正に『浪費』させているのです。

本来、世の中のすべての物事に、そもそも「良い、悪い」「善、悪」などと言う観念は無いはずです。

新型コロナウイルスにしても、人間が「悪」としよう、と決めたからそうなっているに過ぎず、ウイルス側からしたら自分が「悪」なんて事の観念は無いわけだし、別にそのベクトルで生きている訳じゃない。

あるニュースで「新型コロナウイルスの影響で、工場などの生産ラインがストップし、環境廃棄物や環境汚染が減った影響で、世界的に森林の面積や野生動物などの生息が増加した」と言うのをやっていたのですが、ある意味で地球環境や、人間以外の生き物にとってみれば、完全にこれは「善」と言う事なんですね。

要するに、我々が普段信じてやまない「善、悪」「良い、悪い」はそもそも自分の勝手な決めつけであって、都合に他ならない。

結局その答えなどと言うものは存在せず、誰にもわからないし、誰も答えなんて持っていない。

もうそれは私たち一人一人も皆、何となく「潜在意識」でわかり始めている時代に入ってきていると思います。

物事に「バイアス」をかけて捉えるのではなく、「レッテル」も貼らず、「色メガネ」でも見ず、「ただただ起きたこと」としてそのまま捉え、評価をするのを辞めるだけで、自分の置かれている環境や世の中がクリアに見えてくると思うんですね。

悪や悪いものは徹底的に排除し、善や良い事だけを追い求める思考にばかりとらわれてしまうと、ただただ脳は疲弊し、なかなか先には進むことも出来ず、停止、又は後退してしまうことになる。

各自が「個」として、このあたりの思考を「パラダイムシフト」出来るか出来ないか、で「新しい時代」に生きられるか?又は取り残されるか?が分かれていく・・・そんな世の中に確実になってきていると思います。

「マインドフルネス」の考え方は、正に現代人にとって、この様な思考の正しいあり方を思い出させてくれるきっかけであり、「チャンス」ではないか?と自分は考えています。

次回は、実際の「マインドフルネス瞑想」の実践的なやり方を解説しますね(^_-)